がんの主な4つの治療法

(最終更新日:2020年03月13日)

がんには様々な治療法があります。
最近は医療技術の進歩により、体の負担や副作用の少ない治療法も確立されてきています。
ここでは、がん保険を検討するうえで、主な4つのがんの治療法を紹介します。

(1)がんを切除する手術療法

手術療法は、治療法としては最も直接的な方法で、がんの病巣を切り取る治療です。

がんの組織だけを切ろうとするとがん組織を取り残す心配がありますので、普通はがん組織の周りの正常組織を含めて切除します。

検査ではわからないごく小さな転移がなければ完治の可能性が高いことがメリットです。

デメリットは、体にメスを入れるため、傷の治癒や全身の回復にある程度時間がかかることと、切除した部位によっては臓器や体の機能が失われることがあるという点です。

最近は、小さながんは内視鏡手術で切除することができるようになりました。

内視鏡手術では、全身麻酔をかけて胸やお腹を切らなくても済むようになり、傷口が小さくて済むことと手術による体への負担が軽減されます。

[監修:公益財団法人 朝日生命成人病研究所]

手術療法の難点としては、手術不能な場所にできたがんには対応ができないという点があります。

 

(2)抗がん剤療法

抗がん剤はがん細胞を死滅させたり、増殖を抑えたりする薬です。抗がん剤の投与方法は、点滴や注射、内服です。

白血病や悪性リンパ腫の他にも、胃がん、大腸がん、子宮がん、前立腺がん、膀胱がんなどは、抗がん剤が効きやすく、延命効果が期待できるといわれています。

抗がん剤治療は、脱毛、吐き気、倦怠感、しびれ感など、副作用の症状や、肝臓や腎臓、造血器官などへの障害が避けられず、患者さんにとってつらい治療になりがちなのが難点です。

近年では、副作用をやわらげたり抑えたりすることができる薬の開発などによって、日常生活に大きな支障がない程度に治療ができるようになってきています。

[監修:公益財団法人 朝日生命成人病研究所]

 

(3)ホルモン療法

ホルモンが密接に関わっているがんに対しては、ホルモン療法がよく行なわれます。

例えば、乳がんや子宮がん、前立腺がん、甲状腺がんなどです。

特定のホルモンの分泌や作用を抑制することで、がんを死滅させるのではなく、がんの増殖を止めて活動休止状態にさせるもので、抗がん剤に比べて副作用も強くありません。

副作用は比較的小さいですが、長期間にわたって治療を続ける必要があります。

[監修:公益財団法人 朝日生命成人病研究所]

 

(4)放射線療法

放射線治療とは、エックス線、電子線、ガンマ線などの放射線を用いて治療する方法です。

放射線は、がん細胞内の遺伝子(DNA)にダメージを与え、がん細胞を壊します。

一方、がん細胞の周囲の正常な細胞も放射線で損傷を受けてしまうことから、場合によって、吐き気などの体調不良や体力低下、抜け毛などの副作用が起こります。

近年は、治療前の検査技術や照射方法の進歩によって、がんの大きさや位置を正確に測り、その部分だけに集中的に照射することが可能になって、効果は格段に向上しています。

[監修:公益財団法人 朝日生命成人病研究所]

まとめると

・がんには、手術による切除、抗がん剤、ホルモン療法、放射線療法という大きくわけて4つの治療法があります。

この記事のURLとタイトルをコピーする

記事カテゴリ一覧