自動車保険の等級はどうやって決まるの?事故を起こしたら等級はどうなる?
(最終更新日:2020年06月30日)
目次
■自動車保険の等級とは
自動車保険のいわゆる「等級」とは、一般的に「ノンフリート契約(※)」において保険料の割増引率を定めるための区分のことを指します。
(※)ノンフリート契約とは
契約者が所有又は使用する自動車の総台数が9台以下の契約のこと。
10台以上になると「フリート契約」となり、全車が1枚の保険証券で管理されることとなります。
「フリート契約」は主に運送会社、タクシー会社などが該当しますので
通常、一般の方は「ノンフリート契約」となります。
※保険料はそれぞれの自動車によって違ってきますので注意が必要です。
■自動車保険の等級はどのように決まるの?
自動車保険の等級は、一部の会社を除き1等級から20等級まで分類されており「無事故」であるか「事故有り」の2種類で決定致します。
初めて契約する場合は6等級が適用され、その後事故実態に応じて更新時の等級が決まります。(例外として、2台目以降の自動車の場合は7等級からスタートする場合もあります)
基本的には、1年間無事故であれば更新時に等級が1等級ずつ上がり、逆に事故を起こしてしまうと事故の度合いにより最大3等級下がってしまいます。
等級が上がれば上がるほど徐々に割引率が増えていき、保険料が安くなる仕組みです。
■自動車事故を起こしてしまった後の等級はどうなる?
事故を起こしてしまった後、自動車保険を更新した場合には前述でも記載したように、自動車事故の度合いにより最大3等級下がってしまいます。
その際には「事故有係数(※)」が適用され低い割引率での更新となってしまいます。
ですが、事故があっても自動車保険を使わなかったなどの場合、次の契約は1つ等級が上がります。
(※)事故有係数とは
等級別の割引率は、「無事故」と「事故有」に区別されており、前年に事故があった方となかった方では、割引率が異なります。
例えば、同じ10等級であっても、「事故有」の方が「無事故」で10等級に上がった契約より、翌年の保険料が高くなります。
例として東京海上の自動車保険 Total assistの割引率では
1年間事故が無く10等級に上がった人の割引率は45%、昨年までは13等級だったが事故があり3等級下がって10等級になる場合の割引率は23% 同じ10等級でも保険料差額はなんと22%も発生します。
■事故有係数はいつまで反映される?
事故有係数が適用される期間は、3等級ダウン事故1件につき「3年」、1等級ダウン事故1件につき「1年」
1年経過するごとに前年の事故有係数適用期間から1年毎年数が減っていきます。
事故有係数適用期間の上限は「6年」になりますので1年~6年の該当年数の中で係数が反映されます。
さらに交通事故を重ねて等級が2等級以下になると保険会社から自動車保険の加入を拒否されることもあります。
■事故を起こしてしまったら他の自動車保険に乗り換えれば良いのでは?
基本的に等級は、他社に変わっても引き継ぐことが可能です。(一部の保険会社などで等級制度が異なる場合は引き継ぐことができない場合もありますのでご注意ください。)
ですが、6等級より低い等級になってしまった自動車保険を、いったん解約して他社で新たに加入しようとしても、各保険会社では日本損害保険協会を通じて、適用等級などの契約者情報をやり取りされている為、低い等級をリセットして新たに加入し直すことはできないようになっています。
■では、自動車保険は使わない方がいいの?
例えば物損事故の場合で、被害金額が3年間の保険料増額分となる場合は保険を使わなず自己負担を検討しても良いかもしれません。
今後同内容で継続した場合の保険料シミュレーションは保険会社や保険代理店に確認すると、より正確な保険料が算出できます。