再雇用者の7割、継続雇用者の2割は賃金が減少?

(最終更新日:2019年12月18日)

日本人の平均寿命は80歳超という中、国民年金(老齢基礎年金)は原則65歳にならないと受け取れません。
ですから、年金受給開始までの生活費を考え、継続雇用を選択する方もいます。
ここでは、継続雇用制度の2つのパターン(再雇用・勤務延長)の定義と、賃金がどうなるのかをデータとともにお伝えします。

日本企業の多くは60歳定年

労働者が一定の年齢(定年年齢)に達すると自動的に雇用関係が終了する制度を「定年制」といいます。

定年により退職する(雇用関係を終了する)ことを「定年退職」といいます。

一般的な企業では定年は60歳です。

 

 

継続雇用制度

企業の中には、継続雇用制度を採用している企業もあります。

継続雇用には2つのパターンがあります。

(1)再雇用(退職して再雇用)

(2)勤務延長(退職せずに雇用を継続)

 

 

継続雇用の実態

60歳以上の労働者を雇用している事業所は全体の59.4%となっています。

 

継続雇用制度がある事業所における60歳以上の労働者に占める再雇用者(退職して再雇用)の割合は56.0%、勤務延長者(退職せずに雇用を継続)の割合は19.6%となっており、継続雇用の中でも再雇用という形が多いことがわかります。

(出典)厚生労働省「平成20年 高年齢者雇用実態調査」

 

継続雇用になった場合、賃金体系が変わることが多く、賃金が減ってしまうケースも多いです。

 

 

再雇用の場合、賃金はどうなる

再雇用の場合、定年前の賃金よりも減少した方は77.0%にものぼります。

 

定年到達時との賃金比較(再雇用者)定年到達時との賃金比較(再雇用者)

(出典)厚生労働省「平成20年 高年齢者雇用実態調査」

 

勤務延長の場合、賃金はどうなる

勤務延長の場合、定年前の賃金よりも減少した方は26.9%となっています。

 

定年到達時との賃金比較(勤務延長者)定年到達時との賃金比較(勤務延長者)

(出典)厚生労働省「平成20年 高年齢者雇用実態調査」 

 

賃金は減少すると考えておく

再雇用と継続雇用で違いがありますが、賃金が減少するケースも多いと考えておくべきでしょう。

長い人生を考えて、定年後の60歳~年金受給開始65歳までの期間は可能であれば働いて給与を得られるようにして、貯蓄や退職金を大きく切り崩さないようにしたいものです。

また、定年を迎える前に老後生活に向け、計画的に積み立てをしていく必要があります。方法としては預貯金や投資、個人年金保険などの方法があります。

 

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