老後生活で予期せぬ出費!?考慮しておきたい6つの費用
(最終更新日:2019年12月18日)
老後生活において、多くは年金や預貯金、働いている場合には賃金から生活費をまかないます。
老後は現役時代に比べると収入が少ない場合が多いと思います。そのような中、普段の生活費以外の予期せぬ出費が必要になったら・・・
本記事では、老後生活で考慮しておきたい6つの出費について詳しくお伝えします。
生活費以外で考慮しておきたい出費
人生において「子育て」「家の購入」などの大きな出費の多くは30代~40代に発生します。シニアライフ(60歳以降)においては、そこまでの大きな出費ではないものの、生活費以外に下記のような様々な費用がかかることを考慮しておく必要があります。
(1)住宅の補修費用
(2)介護に伴う住宅の修繕費用
(3)治療費
(4)介護にかかる費用
(5)お墓の費用
(6)葬儀費用
(1)住宅の補修費用
一戸建ての場合、自分で自宅の修繕をしなくてはなりません。屋根の張り替えや壁の塗装など、放置していると雨漏りなど、建物全体に大きな影響を及ぼすこともあります。
どのような修繕にどのくらい費用がかかるのか把握しておきましょう。
住宅改装等の主な工事費用(1件あたり)
工事内容 | 費用 |
---|---|
基礎構造の補強 | 522.1万円 |
屋根・外壁等の塗り替え | 216.3万円 |
台所等給排水設備の改善 | 205.9万円 |
浴室の設備改善 | 177.4万円 |
間取りの変更 | 174.5万円 |
内装の模様替え | 168.4万円 |
屋根の吹き替え | 146.6万円 |
トイレの設備改善 | 99.4万円 |
(出典)国土交通省「平成18年 増改築・改装等調査結果」
マンションの場合でも専有部の補修には費用がかかりますし、共用部に関しては修繕積立金がかかります。
(2)介護に伴う住宅の修繕費用
シニアライフでは、年齢とともに住宅内の段差やお風呂での立ち上がり時に不自由を感じることがあります。また介護状態になった時など、住宅のリフォームが必要になる場合もあります。そういった住宅のリフォーム費用も考えておく必要があります。
介護に伴う住宅改装等の主な工事費用(1件あたり)
工事内容 | 費用 |
---|---|
床の段差解消 | 8~20万円 |
階段の手すり設置 | 1~20万円 |
(出典)国土交通省「事業者団体を通じた適正な住宅リフォーム事業の推進に関する検討会(第1回)資料」
(3)治療費
年を取ってくると病気のリスクが高まりますので、入院や通院をするケースが増えてきます。
まずは入院時の費用についてみてみましょう。
入院経験がある人のうち、直近の入院時の自己負担費用の平均額は22.7万円となっています。
直近の入院時の自己負担費用
(出典)生命保険文化センター 平成25年度生活保障に関する調査
また、入院まで至らない場合にも通院や投薬といった治療費がかかることがあります。
(4)介護にかかる費用
介護に要した費用(公的介護保険サービスの自己負担費用を含む)のうち、一時費用(住宅改造や介護用ベッドの購入など一時的にかかった費用)の合計額は80万円となっています。
また、介護に要した費用のうち、月々の費用は平均7.9万円、そして、平均の介護期間は59.1カ月(4年11カ月)となっています。
介護にかかる費用と期間
(出典)生命保険文化センター「平成27年度 生命保険に関する全国実態調査」
この平均の場合、合計で約546万円が介護かかる費用ということになります。
(5)お墓の費用
お墓の費用(土地代+墓石工事費一式)は東日本では平均で約150万円~300万円ほどといわれています。
墓石自体の値段もあるのですが、お墓の場所(都道府県・市区町村)などによって、永代使用料(土地代)が変わってくるため差が出てきます。
(6)葬儀費用
日本消費者協会の葬儀についてのアンケート調査結果によると、全国葬儀費用の平均は約200万円となっています。
ただし、葬儀の形式、規模、地方の慣習などにより大きく変わってきます。
専門家に相談を
上記はあくまで統計による平均であり、各家庭の収入額や支出額、入院や介護の有無によって、老後生活に向けた必要な貯蓄額は異なります。
安心して老後生活を送るためには、資金計画を専門家に相談しておくのもひとつの方法です。
保険相談サロンFLPでは、ファイナンシャルプランナーによる老後生活資金についてのシミュレーションを無料で行っております。