外貨建て個人年金保険のメリットとデメリット
(最終更新日:2020年12月25日)
目次
老後に向けた自助努力が重要に
高齢化に伴い、年金を受け取る高齢者が増える一方で保険料を支払う現役世代が減るため公的年金に対する不安は高まっています。
こういった背景もあり、安心して老後生活を送るために自助努力が重要になってきています。
老後資金を自分自身で準備する方法のひとつとして、個人年金保険を活用する方法があります。
外貨建て個人年金保険の特徴
保険料の支払いや保険金の受取りが外貨で行われる
外貨建て個人年金保険は、保険料の支払いや保険料の運用、保険金・年金・解約返戻金の受け取りを、外国の通貨(外貨)で行う保険のことをいいます。
取り扱う外貨は米ドル、豪ドルが主流です。(保険会社によって異なります)
それ以外の基本的な仕組みは一般的な円建ての個人年金保険と同じです。
払い込む保険料が変動する
例として、1米ドル=100円の時に月額100ドルの保険に加入したとしましょう。このとき円換算で月額10,000円の保険料を支払うことになります。
その後円高になり1米ドル=95円になったとすると、月額9,500円の保険料になります。
一方円安になり、1米ドル=105円となると、月額10,500円の保険料になります。
外貨建て個人年金保険のメリット
日本円より高い金利の通貨で運用するので、貯蓄性で有利
日本は世界的にみても金利が低いといえます。多くの円建ての個人年金保険は低金利の影響を受け、2017年4月に値上げや貯蓄性の低下といった改訂が行われました。
一方、外貨建て個人年金保険で取り扱う主流の外貨は米ドル、豪ドルで、いずれも日本より金利が高い国ですので、円建ての生命保険よりも高い貯蓄性が期待できます。
予定利率が高く、保険料が割安
外貨建て個人年金保険は円建ての個人年金保険に比べ予定利率が高いことが特徴です。
予定利率とは、いわば保険における「運用利回り」のことです。
予定利率が高いと保険料は下がる傾向にあり、外貨建ての個人年金保険は、円建ての個人年金保険に比べ予定利率が高く、保険料も安いとされています。
為替差益を得ることができる可能性がある
保険金受け取り・満期・中途解約時に、契約時より円安になっていれば、為替差益を得ることができる可能性があります。
外貨建て個人年金保険のデメリット
為替手数料がかかる
外貨建て個人年金保険は保険料の払い込み及び保険金の受取時に円⇔ドルの両替を行いますので、為替手数料がかかります。為替手数料は契約者が負担します。
保険会社によって異なりますが、1ドルにつき1銭~1円の為替手数料がかかります。
為替差損が発生してしまう可能性がある
保険金受け取り・満期・中途解約時に、契約時より円高になっていれば、為替差損が発生してしまう可能性があります。
保険会社や商品にもよりますが、為替差損を防ぐため、下記のような特約が設けられている場合があります。(別途手数料がかかることもあります。)
・年金受け取り時の為替が良くない場合、一定期間外貨として年金原資を据え置く
・あらかじめ決めた目標額に達した段階で外貨から円貨に交換し、円で利益を確定させる
こういった特約がつけられるかどうかも確認しましょう。
外貨建て個人年金保険の仕組みとリスクをよく理解して検討を
近年の日本の低金利の影響を受け、分散投資のひとつとして外貨建て個人年金保険が注目されています。
上記のメリット・デメリットをよく理解して検討しましょう。
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